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1.うつ病、統合失調症をご存知ですか?

2007年8月7日掲載

うつ病

今、働き盛りの人の自殺増加が社会的な問題となっていますが、その重要な原因の一つには「うつ病」があります。

うつ病は2つの主要症状があり、それは、気分が落ち込み空虚感や悲しさを感じる「抑うつ気分」と今まで楽しめていたことに楽しみを見出せない「興味・喜びの喪失」です。原因としては一過性の心理的なストレスによるものと、はっきりとした原因がわからないもの(内因性うつ病)があります。

人が一生のうちにうつ病にかかる可能性は、近年の研究ではアメリカで15%、日本でも6.5%とされていて、この病気はかなりありふれた疾患だといえます。主要症状以外の症状は「自分には何の価値もないと感じる」、「自殺念慮・希死念慮」、「気力の低下と易疲労性」、「集中力・思考力・決断力の低下」さらに「身体的症状」として、食欲、体重、睡眠、身体的活動性の4つが、顕著な減少または増加を示します。うつ病にかかりやすいのは20歳代といわれていますが、最近は30から40歳の方の発症が問題になっています。

治療では抗うつ薬や抗不安薬などによる薬物療法が有効で、6ヵ月程度の治療で60から70%の方が回復するとされ、多くの症例が比較的短い治療期間で回復しますが、再発を繰り返す場合もありますので、適切で十分な治療を受けることが重要です。その他に、周囲の人からの援助や配慮も重要です。

特に、周囲からの「もっと頑張れ」という安易な励ましの言葉は、患者様を追いつめてしまう場合があるので避ける必要があります。ただし、「必ず治る病気なのだから、焦らずしっかり休息をとりましょう」といった「促し」は必要です。また、うつ病では自殺の可能性を常に考え、変化の兆しを見逃さないことが重要です。患者様が少し回復しはじめ、動き出す力が出てきた時期には注意が必要で、状態の変化が医師の診察だけではわからないことがあり、周囲の人の協力が必要となります。

うつ病で仕事を休まれた方が回復され、うまく職場に復帰していかれるには、本人の同意に基づいて企業の健康管理スタッフ、上司、人事担当者、主治医が上手く連携していくことが有効だといわれています。

【参考情報】

  • 大野 裕:こころが晴れるノート―うつと不安の認知療法自習帳 創元社,2003
  • 秋山 剛:職場復帰について 精神医学・49(6);587-590 2007
  • うつ病の予防・治療委員会:新規ウィンドウを開きます。http://www.jcptd.jp/CACHE/frameset/remedy_hcpindex.cfm

統合失調症

統合失調症という精神疾患は20世紀には精神分裂病と呼ばれていたものですが、その存在は古代ギリシャ時代から知られていました。

統合失調症の症状には「誰もいないのに自分の悪口を言われる」幻聴や「誰かに見張られ、攻撃されている」と感じる妄想、意味不明の言動や考えがまとまらなくなる思考障害などの症状がありますが、一方で他人を避け、家にこもったり、場にそぐわない感情が見られたり、意欲が低下する、言われたことがうまく理解できないなどの症状も出現します。

この病気は特定の遺伝子や親の育て方、環境が原因で発病するわけではなく、脳の機能がうまくいっていないことによる病気で、時代・民族・文化に関わらず、100人に1人の割合で発症すると言われています。10代後半から30歳くらいまでに発症しやすく、男女の区別や社会的な経済力の差とも関係せず、誰にでも平等におこりうる病気です。日本では全国で約100万人の方が治療を受けていますが、入院されている方は20万人弱で、約80万人の方は地域で暮らしています。つまり治療するとかなりの確率で良くなるわけです。

犯罪報道で「精神科通院歴あり」とされている被疑者は、アルコールや薬物の影響を受けている人が少なくないとされています。一般人口においても、精神科通院の有無にかかわらず、アルコールや薬物の使用による犯罪傾向の助長が指摘されています。

犯罪白書の報告からは、統合失調症の診断を持つ方の起こす犯罪率は一般人口における比率よりも低いことが確認されていますが、この病気にはいまでも多くの誤解や偏見がはりついていると思います。

統合失調症の症状は、わざとやっていたりなまけたりしているわけではありませんし、結婚も就職もできないわけではありません。1994年にノーベル経済学賞を受賞したジョーン・ナッシュ(John F. Nash, Jr, 192は、受賞の際に自身がかつて統合失調症として治療を受けていたことを明らかにしました。企業での就職をされる方も徐々に増えてきています。この病気については、もっと広く正しい知識を持っていただきたいと思います。

【参考情報】

写真:桜ケ丘記念病院

プロフィール

写真:中原さん

中原 さとみ/なかはら さとみ

1977年生まれ 精神保健福祉士/就労支援担当

2001年、桜ヶ丘記念病院に勤務。2004年度より就労支援プログラムを立ち上げ計画・実地・評価を繰り返し支援の方法を変化させてきました。私自身がそうであるように、その仕事が自分に合っていてその方の力を発揮できるような就労支援ができればと思っています。 私がこうして仕事ができるのは同僚のみならず、関係部署の皆様や地域の皆様、企業の皆様、諸先輩方のおかげです。ここにあらためて厚く御礼申し上げます。

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