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障害があってもひとりで着付けができる「さくら造り帯」1/3

2009年2月13日掲載

障害があっても簡単に結ぶことができる「さくら造り帯」を発案した鈴木富佐江さんに、帯の特徴や全国で行っているユニバーサルデザインに配慮した着付教室のことなどについて、お話を伺いました。

「不自由は発明の母」さくら造り帯の誕生

写真:微笑みながら話す鈴木さん

聞き手:

鈴木さんは、さくら着物工房を主宰して、誰でも気軽にひとりでも着付けができる帯「さくら造り帯」を発案されていますよね。

鈴木:

はい。8年前に脳梗塞になり、手を自由に動かせなくなってしまったんです。好きだった着物を着たくても、帯を結んだり襟を思うように整えたりすることが難しくなってしまい、くやしい思いをしました。しかし「不自由は発明の母」(笑)。結果的に病気になったことで「自分でも着付けができる、誰にでも簡単に結べる帯が欲しい」と考えるようになり、さくら造り帯が誕生したというわけです。

聞き手:

前向きな発想ですね。始めから「新しい帯を作ろう」と思われたのですか?

鈴木:

いいえ(笑)。最初は、手が不自由になった私でも着物が楽しめる方法を探そうと思い、デパートの呉服屋さんに相談に行きました。そこでは、長い帯を半分に切って胴部分とお太鼓部分をそれぞれ張り合わせて作る帯を薦められたのです。
この方法は確かに帯を結ぶという大変な作業はありません。しかし、帯は高価なものですし、思い入れもあるので、できれば帯を切ることは避けたかったんですね。それで、なんとか帯を切らないで綺麗に結べる方法はないかと真剣に考えました。
そんなとき、「外国に桜の木を植える」というボランティア活動で海外に行ったときに、現地の人に折り紙を紹介したことを思い出したんです。外国の方は折り紙を独創的に折っていました。この経験を参考に、帯を折り紙のように切らずに折って、お太鼓の部分をつくってはどうだろうと思いつきました。試行錯誤してできたものが現在のさくら造り帯です。

写真:帯に触れながら会話するインタビュアー

聞き手:

折り紙と帯!確かにどちらもひとつのモノからいろいろな姿に変化していきますよね。日本的な、面白い組み合わせだと思います。では、そのさくら造り帯の特徴を教えてください。

鈴木:

あらかじめお好みのお太鼓部分を折り紙のように折って、胴の部分の帯に糸で縫いつけてあります。帯そのものは切っていないので、糸を解けば簡単に元に戻すことができます。ですから、お太鼓の形を変えたいときや、ご自分で帯が結べるようになったときにも、同じ帯を使用できます。また、お太鼓の部分が胴の部分の帯とつながっているので、装着も簡単にでき、おひとりでも着付けができるようになっています。

聞き手:

私は弱視なんですが、一人で着付けができるようになるでしょうか。のちほど、挑戦させてください!
ところで、気軽に着付けができること以外にも工夫された点はありますか?

鈴木:

ぜひお試しになってみてください。
工夫した点では、後姿の美しさにこだわりました。造り帯は、どうしても形が潰れてしまうことが多いので、着付けたときに「造り帯」だと分かってしまうんですよ。気軽に便利に着物は着たいけれども、美しさも追求したい。それでお太鼓の部分を立体的に見せるために考えついたのは、タオルを使うことでした。実際にお太鼓の部分にタオルでボリュームを出してみると、立ち姿もきれいだったので「これだ!」と思いました(笑)。さくら造り帯は、裏側にポケットがついており、タオルを簡単に入れられるようになっています。このポケット部分については特許をいただくこともできました。


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