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障がいがあっても安心して着物を着ることができる「ファスナー付き着物」

2014年7月22日掲載

結婚式やちょっとしたお呼ばれなどに出席するとき、着物を着るという方もいらっしゃるかと思います。
しかし、障がいのある方や高齢の方など、着付けすることが難しく、着物を着る機会が少なくなっているかもしれません。
今回は、そうした方々でも安心して着ることができる「ファスナー付き着物」をご紹介します。
「ファスナー付き着物」を考案された、さくら着物工房の鈴木さんにお話を伺いました。

ファスナー付き着物の誕生経緯

写真:微笑みながら話す鈴木さん

聞き手:

「さくら造り帯」の組織誕生から10年目を迎え喜ばしい限りですが、「なるほど展」で東京都知事奨励賞を受賞されたそうですね。おめでとうございます。

鈴木:

ありがとうございます。この度、婦人発明家協会主催の「第47回なるほど展」で「ファスナー付き着物」が東京都知事奨励賞を受賞しました。
「なるほど展」とは、文部科学省・厚生労働省などが後援して、毎年全国の婦人からの発明、考案作品を公募して展示会を開催しているものです。

聞き手:

受賞された「ファスナー付き着物」を考案したきっかけはどういうことだったのでしょう。

鈴木:

10年前に茶道の先生たちから、「背中が丸くなり、おはしょりが足りなくなりました。そして前身ごろが余って着物が上手く着られない」という相談が多くありました。 おはしょりとは、女性が着物を着るとき、着丈より余った分を腰のところで折り返しておくことです。
おはしょりを糸と針で造ろうとしましたが、人間の体は曲線的で、それに添わせることができませんでした。 試行錯誤して、ファスナーを付けて丈を調整したところ、違和感がないおはしょりができ、楽に着られる着物になりました。
また、車いすの方達から美しく着物を着たいとご要望がありました。着物にはさみを入れず縫い目を解いてファスナーを埋め込む事を考案し、それを発展させ、各人に合うように着物の背縫い、脇縫い部分にファスナーを付けたのです。

障がいがあっても心地よく着こなせるように

写真:背縫いのファスナーを閉めている様子

聞き手:

ファスナーであれば、誰でも簡単に着ることができそうですね。

鈴木:

私は、一人でも簡単に着付けができるよう「さくら造り帯」を使った着物教室を開催しています。 その中には、身体の不自由な方もいらっしゃいます。
あるとき、車いすを利用されている女性から「結婚式で着物を着たい」と相談を受けました。車いすを利用されている人にとっては、着物を着ること自体が難しく、うまく着ることができても、移動している間に着崩れてしまったり、トイレ等の問題があったりと、とても難しい状況でした。
そこで、着物の背縫い、脇縫い部分にファスナーをつけることで、自在に開け閉めが可能になり、車いすに座ったまま着用できるようにしました。

聞き手:

素朴な疑問ですが、ファスナーは目立ったりしないのでしょうか?

鈴木:

生地の裏側からファスナーを縫い付けているため、見た目には気づかれにくく仕上がっています。糸も目立たないよう同系色にしています。ファスナーを付けることで、体に添わす曲線や車いすのためにスリットを作る事が可能になりました。

聞き手:

いろいろ工夫をされているんですね。作っていると次々問題がでてきて大変だったと思います。
どのようなことに苦労されましたか?

鈴木:

通常の着物は、着付けに時間がかかり大変ですし、着苦しいこともあります。
それに加えて、障がいのある方は、障がいの状況によって着る方法がそれぞれ違います。
これらを解決して、素早く着脱ができ、苦しくないようにしたことで問題が解決され嬉しかったです。

日本の着物の良さを伝えたい

写真:ファスナー付き着物を着て車椅子に座っている様子

聞き手:

これまでに、ファスナー付き着物を着ていただいた方からの反響などはいかがでしたか?

鈴木:

車いすを利用されている全盲の男性から、「お琴の発表会でみんなとお揃いの着物を着たい」という願いを託されたのです。障がいがあっても、同じように着物を着て出席したいという強い思いを感じました。
その方にとって、晴れの舞台ですので、精一杯協力させていただきました。
後日「見事な演奏会ができました」と、うれしい報告をいただきました。

聞き手:

最後に、今後の展望についてお聞かせください

鈴木:

「さくら着物工房の作品」が社会的な発明として、「東京都知事奨励賞」をいただけたことは嬉しく、頑張る力を授かり、素敵な御褒美だと思っています。障がいがある方のみならず、様々な方に着ていただきたいと思っています。
着付けを習う時間が無くても、「さくら造り帯」は簡単に着られます。経験が無くても大丈夫。アイデンティティとしての着物は日本人を輝かせます。
今後も、着物に慣れていない初心者にも「着る楽しみ」を伝えていけたらと考えています。

会社情報


さくら着物工房:http://www.sakura-zukuri.jp/
〒182-0007 東京都調布市菊野台3-7-85
【お問い合せ】
TEL:090-3691-0055

「なるほど展」について
婦人発明家協会:http://jwia.or.jp/exhibition/


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