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ちょっとした工夫と道具で生活は変わる! 1/5

2006年2月7日掲載

視覚に障害のある人の日常生活訓練の指導者として、自らも視覚に障害がある中で活躍されている、東京都盲人福祉協会の金沢真理さんにお話をお聞きしました。

多彩な生活訓練

聞き手:

初めに、生活訓練指導とはどういうものか教えてください。

金沢:

正式名は、中途失明者緊急生活訓練です。東京都の補助事業で、東京都盲人福祉協会が請け負っています。ですので、指導自体は東京都のサービスになります。

視覚に障害がある人に対して、視覚障害に関わる総合的なリハビリを、ご自宅や病院まで行って指導します。 たとえば、歩行訓練、日常生活訓練、点字、日常生活の相談などです。 現在、指導員は非常勤も含めて6名で、都内全員の利用者の指導をしています。

聞き手:

6名で都内全域は大変ですね。

金沢:

相手に合わせて指導することを基本スタンスに、フル回転でやっています。 年間をとおして利用者自体はすごく多いんですけど、特に年末から春にかけて、決められた日までに単独で目的の場所へ行けるようにしてほしい、という希望が増えます。 入学が決まったので大学などに行けるようにしたい、入社が決まったので、自宅から会社まで行けるようにしたいなどの利用者が多いです。 春の時期に集中することもあって、私たちは季節労働だなんて言っています(笑)。

聞き手:

利用者が希望する、一番多い訓練はなんですか?

金沢:

一番多いのは歩行訓練です。 年齢も20代から80代までたくさんの利用者がいます。 希望はさまざまで、よく行っていた喫茶店に行きたい、公園の散歩をしたい、病院まではひとりで行きたい、スポーツジムに行きたい、ごみ出しをひとりでできるようになりたいなど、本当にいろいろです。 急に見えなくなった方や、入院して退院後に、以前より見えなくなってしまう人もいます。 そういう方は、ごみ出しすることにも不安を感じたり、外に出ることが不安になることもあります。

聞き手:

日常生活訓練の指導で多いのはどのような訓練ですか?

金沢:

希望で多いのは、調理訓練です。 単身の男性の方で、調理訓練を希望される方もいます。

それから、視覚障害になる原因の第1位は、糖尿病網膜症なんですね。 糖尿病の方は、カロリーなどの食事制限がある方が多いです。 買ってきたものばかりだと、食事制限の調整が難しいので、調理訓練を希望される方もいます。

聞き手:

メニューを考えたりするんですか?

金沢:

料理教室をするわけではないんですよ。 今までは、ご飯を炊くのに目で水加減をしていたけど、見えなくなってもこういうふうにすれば炊けるよ、というように、見えないからできない、ではなくて、見えなくても炊けるというような指導をします。

急に見えなくなると、ガスコンロの火が怖かったりします。 家族にも、本人には火は使ってほしくないとか、単身のアパート暮らしだと火を使うのは駄目だとか、制限をかけられたりする場合もあります。

調理はガスコンロだけでなく、電子レンジを使ったり、電磁調理器を使ったりする方法もあります。 いろんな方法をおすすめしながら、どういうふうにしたら安心して調理できるのかをアドバイスします。

写真:インタビュアーと語る金沢さん

聞き手:

いろんな方法で安全に料理できるんですね。

金沢:

そうですね。あとは、自分でやってみたいという気持ちになれるかどうかが重要です。 いくら周りが「視覚に障害があったってできるから、やってみない?」と言っても、本人がやってみたいという気持ちにならないと、どんなに安全にできるものでもうまくはいかないです。 情報提供しても、いくら我々が後押ししても、利用者の「やる」という気持ちがなければ駄目なんです。


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