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開発者と利用者、双方の立場から 1/5

2006年4月4日掲載

サイト開設一周年記念の今回は、全盲という立場から、支援技術の開発や、障害を社会学的視点で研究されている静岡県立大学の石川准さんにお話を伺いました。

特性の違いと配慮の平等

 

聞き手:

現在、大学ではどのような研究をされているのですか?

石川:

私は、社会学を専攻しています。その中でも、アイデンティティ(存在証明)や感情労働、そして障害学を中心に研究しています。

聞き手:

石川さんは、障害学会の会長をなさっているとお聞きしましたが、障害学というのはどのようなものなのでしょうか。

石川:

日本の障害学会は、2003年に設立されました。障害というと、通常、福祉や教育、リハビリテーションの対象として考えられますが、そこから一歩距離をとって、社会にどんな人が暮らしているのか、自分で働ける人もいれば働けない人もいる、目の見える人もいれば見えない人もいる、そのことを軸にして社会を見るとどのように見えるか、人は身体的な諸条件とどのようにして折り合って、どのように対処して生きていくのかを考える学問です。当事者学ともいえると思います。

聞き手:

障害のある人だけが学問の対象なのですか?

石川:

障害のある人、健常者という区別ではなく、社会が障害をどう見ているのか、人々が障害をどのように受け止めたり、考えたりしているのかも対象になります。 それぞれ独特な特性の違いがあるというのを前提に、その違いを社会がどのように認識して適切な配慮、平等な配慮を提供していくと、みんな納得して暮らしていけるのかということを中心に考えています。ですからユニバーサルデザインとかアクセシビリティなども、そのテーマに入っています。

聞き手:

「適切な配慮」「平等な配慮」というのが重要ですよね?

石川:

「平等」というのがキーだと思います。障害のある人には、特別な配慮が必要と思われがちですが、障害学的な視点で考えると、健常者も配慮されていると言えるのです。 私は「階段とスロープ」の例をよく使うのですが、普通、階段というものは、当然あるべきもので、それに対してスロープ・エスカレーター・エレベーターは特別な配慮と考えられています。高層ビルでは、エレベーターは当然あるべきものなのですが、二階へ上がるエレベーターは特別な配慮と思われているのです。一方、階段は当然あるべきものと考えられていますが、それをいったん全部削除してしまうと誰もが上がれなくなってしまいます。ということは、高層ビルのエレベーターも階段も、やっぱり配慮なのだと気がつくわけです。

パソコンを駆使して行う講演や研究

写真:点字携帯情報端末

聞き手:

石川さんは視覚に障害をお持ちですが、普段の研究活動では画面読み上げソフトを使われているのですか?

石川:

そうです。画面読み上げソフトが入ったパソコンを仕事で使っています。パソコンを使って仕事をしていることの方が、圧倒的に多いですね。1日8時間はパソコンの前に座っています。

聞き手:

点字も使われますか?

石川:

点字も使います。画面読み上げソフトには点字出力の機能があるのでそれを使っています。また、状況に応じて画面読み上げソフトを併用しています。


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