メニュー
ログイン
運営会社について

「ゆうゆうゆう」は、NTTが障がい者の雇用促進を目的に設立した「NTTクラルティ株式会社」によって運営されています。

本文ここから

第21回リハ工学カンファレンスのセミナー1/2

2006年10月10日掲載

リハビリテーションセンター「第21回リハ工学カンファレンス」が2006年8月24日から26日まで、神戸市にある神戸学院大学で行われました。これは、日本リハビリテーション工学協会が、障害のある方のリハビリテーションを支援する機器や技術について、参加者がお互いに討論することを目的として、開催しているものです。その中から興味深かったセミナーについてご紹介します。

褥瘡(じょくそう)を防ぐためのシーティングクリニック

「褥瘡について」のセミナーでは、各大学やリハビリセンターの方々から、褥瘡を防止するために必要な車いす用のクッションの正しい使い方や、体に及ぼす影響について、具体的に実験結果をもとに発表がありました。

褥瘡とは、神経の麻痺(まひ)などによって、本来体が感じる痛みを上手く感じる事ができない場合に、長時間圧がかかると、その部分の血行が悪くなり、傷が発生してしまう病気です。傷になった箇所から感染症を併発することもあります。車いす利用者にとっては、褥瘡防止は重要な問題です。

セミナーでは、まず、障害の状態に合わせたクッションの選び方について説明がありました。 クッションとひとことに言っても、いろいろな種類があります。たとえば、空気での調節が必要なものや、ジェル状の液体で臀部を保護するものなど、工夫が施されています。また、クッションを保護するカバーに通気性や伸縮性を加えることで、体にかかる圧を効果的に逃がす方法などの発表もありました。これらの発表を受け、会場からは「数多くあるクッションを正しく使用するためには、利用する側、検証する側の正しい知識が必要だ」という指摘や、「個人差もあるのではっきりした実験結果を得るのは困難ではないか」等の活発な意見が飛び交いました。

セミナー終了後、別室のインタラクティブ会場でシーティングが行われました。 シーティングとは、車いす上で同じ部分に圧がかからないよう、正しい姿勢をとるための技術のことです。専用の測定器を使って、体に圧がかかっている部分をみつけます。その結果から、クッションの空気圧で調整したり、車いすの座面や背もたれ、足を固定するキャスター等の調節をするのです。今回、シーティングを体験し、先生方や関係者の方々といろいろ話ができたことは、とても勉強になりました。以前にも、何度かシーティングを受けていたので、ある程度、自分の体に合った車いすやクッションの状態を知っているつもりでいたのです。ところが、改めて測定したところ、予想以上にセッティングの変更が必要になり、戸惑いを隠せませんでした。普段から車いすやクッションを利用している人が、圧力のかかる部分を把握し、それを回避する方法を見つけていくことが必要なのかもしれません。

写真:シーティングを体験している様子

また、一方でシーティングを行うことによって、必ずしも、褥瘡が発生しなくなるとは限らないということも、今回改めて分かりました。 普段使用している自動車のシートやマットレス、トイレ、入浴の方法、それに自身の体調や皮膚の状態等の外的要因が大きく関係するのです。褥瘡の原因が、車いすやクッションだけにあるわけではありません。

せっかく、車いすやクッションのセッティングが完璧であっても、他に原因があっては褥瘡予防が行き届かないことになってしまうので、普段の生活から見直していく必要性を感じました。

(記者:編集部うっちぃ)


投稿された内容の著作権は投稿者に帰属します。
投稿のルールは「このサイトについて」をご覧ください。

協賛企業のご紹介

特別協賛企業の製品・サービスのご紹介