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「ゆうゆうゆう」は、NTTが障がい者の雇用促進を目的に設立した「NTTクラルティ株式会社」によって運営されています。

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1.点字と私

2009年1月6日掲載

私は、視覚障害(弱視)です。普段、拡大読書器(文字を画面に大きく映し出す機器)で活字を読んだり、音声ソフトをインストールしたパソコンを活用して文章の読み書きをしていますが、生活の中で点字を活用する場面もあります。外出の際、駅の料金表・エレベーターのボタン等に点字表示もあるので、見て確認できなくても、指先で情報を得ることができます。研修やイベントで、活字の資料と合わせ点字の資料が用意されている場合もあるので、補助具がなくても自力で情報を得ることができます。また、点字で手紙を書いたり、健常者の友人と一緒に、点字と活字を併記した触る絵本を作ったりもしています。点字を活用することで、情報を得る幅や人とのコミュニケーションが広がると感じています。

昨年10月、浜松にある視覚障害者の授産施設ウイズの見学に伺いました。その際、点字の印刷を体験させて頂きました。作業場を案内して頂くと、視覚障害の方や重複障害のある方が、分担しながらポプリ作りや点字印刷の作業をしておられました。とても家庭的な雰囲気だったので、利用者さんと楽しく交流できました。

写真:点字タイプライターを使う吉田さん

午後、点字印刷の作業に参加しました。市の委託事業で、浜松市の広報誌を印刷しているそうです。点字を印刷する場合、数部であれば点字プリンターで印刷します。ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、何十部、何百部にもなると亜鉛板を使って印刷するそうです。亜鉛板に1ページ分の点字を打ち、2枚の亜鉛板の間に紙を挟み、この状態で同じページを複数作り、ローラーにかけると点字が印刷されるそうです。広報誌一冊分に使う亜鉛板を持たせて頂いたのですが、覚悟して持たないと大変です。重いなんてものではありません。私は、亜鉛板に点字用紙を挟む作業をしました。紙と亜鉛板の端をそろえて挟むだけなので難しくはないのですが、いいかげんに挟んだらきちんとしたページができないと思い、少し緊張しながら進めました。自分にもできる仕事に参加でき、楽しく充実感が得られました。

ウイズの活動見学を通じて、私は、点字技能士の資格取得を目指したいと考えました。点字の専門知識や技術を有する人が取得できる点字技能士という資格があります。視覚障害者の福祉に関する学科試験、点訳や校正の実技試験に合格することで取得できるのだと、資格を持った全盲の方に聞きました。点字の校正作業は、健常者の点訳ボランティアが行うケースが多いですが、指先で情報を得る自分達が校正作業を行い、他の視覚障害者に情報を届けることも大切ではないかと思います。ウイズでは、視覚障害者が指先で点字を読んで最終校正を行い、印刷を行っています。私は、視覚障害者の情報保障に携われるよう、もっと深く点字を学んでいきたいと思います。

特定非営利活動法人・ウイズ 新しいウィンドウが開きます
http://www.k4.dion.ne.jp/~with/

プロフィール

吉田 沙矢香/よしだ さやか

1984年 岐阜県生まれ

先天性緑内障のため、幼少期から低視力で視野狭窄等の視覚障害がある。拡大読書器や拡大文字の教科書等を活用し、障害を補う工夫をして、小学校から高校まで一般学校で学ぶ。
大学では、英語の通訳技法を学び、英語の教員免許を取得。英語学習の個人レッスンを開き、全盲の友人と共に英語を学ぶ視覚障害者の情報交換のためのメーリングリストを運営している。
現在、盲ろう者(視聴覚二重障害者)の地域団体の運営に携わり、盲ろう者の大会等で通訳活動を行っている。


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