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日本でたった20頭しかいない聴導犬

2010年11月18日掲載

みなさんは、「聴導犬」を、ご覧になったことがありますか? 私は、聴覚障害があり、約10年前に一度見た程度です。 2010年11月5日、日本GE(株)のバリアフリーネットワーク年次総会において、 日本聴導犬協会による聴導犬のデモンストレーションがあるということを知り、イベントに参加しました。その模様をレポートします。

聴導犬の主な仕事内容と役割

写真:座っている聴導犬。

スライドによる資料と手話通訳者による、聴覚障害者への情報保障が行われる中でのデモンストレーションでした。 今回、会場にやってきた聴導犬は全部で4匹。 聴導犬はその名の通り、聴覚障害者にさまざまな音を知らせてくれる犬です。 まず目を引いたのは、オレンジ色の服を着ていたこと。服の着用の理由は、聴覚障害者は見ただけでは耳が不自由なことはわからないため、一緒にいる犬が聴導犬であることを理解してもらうためです。また、聴導犬をつれていることで、周囲の人に飼い主が、耳が不自由なことをわかってもらうことを目的にしています。 次に、感じたことは意外に犬が小型なこと。主な仕事は電話や呼び出し音などの音を知らせたり、災害や事故の発生を知らせることなどがあります。 このため、家の中でも人間が扱いやすいよう、小型犬が中心だということでした。

実演では、目覚まし時計やドアチャイムの音を知らせる、などが行われました。 当然、デモでは音を鳴らすわけですが、私をはじめイベントに参加していた聴覚障害者には、その音がわかりません。このため音を鳴らす5秒前に、「音」と書かれたプラカードを振ることで、どのように聴導犬が行動するのかがわかるようになっていました。 例えば、目覚まし時計のデモでは、選ばれた参加者がベッドに横になり2匹が実際に起こすという具合です。 その起こし方が対照的でした。1匹は人の上に飛び乗り、もう1匹は前足でチョンチョンと合図を送る方法です。 なぜ違うかおわかりでしょうか。1匹は15キロを超える犬。この体重の場合、人の上に乗った場合、骨折してしまう恐れがあることから前足で合図をする訓練をしているのです。一方、15キロ以下の犬は、遠慮なく人の上に乗って合図を送れるということですね。 デモが終わった後、体験者が「妻に起こしてもらうよりもいいですね」とコメントし、会場が笑いに包まれました。私もかわいい犬に優しく起こされたいと強く感じました(笑)。

聴導犬だからこそ伝わる音の情報

ただ、残念なことに、日本では聴導犬の認知度、利用率は低く、まだ20頭しか活動していません。 私も、現在では技術が進歩し、バイブレータ機能付き目覚まし時計やフラッシュライトのついたドアチャイムなどの便利な機器があるため、あまり不自由を感じることなく生活をしています。 しかし、改めて聴導犬の活躍を目の前で見て感じたことは、私たちが得ている音の情報は、視覚的なもので、見て初めて気づく情報だということです。例えば便利な機器があっても、寝ている間や機器の見えない場所にいた場合、火災や事故が発生していることや異変に気づけるでしょうか…。 災害など突発的な情報、特に命にかかわる情報は、情報の伝達の早さ、正確性が重要だと思います。その点、聴導犬は行動することで、瞬時に状態を教えてくるので、心強いと感じました。

聴覚障害のある人にもない人にも、聴導犬について興味をもっていただき、音の情報が得られない人がより安心して暮らせるようになることは、当事者としても嬉しいことです。聴導犬の普及と活躍を期待したいと感じたイベントでした。


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