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1.全盲の校長として

2011年2月10日掲載

平成22年度から学校名が盲学校から視覚特別支援学校となりました。しかし学校の中身は以前と全く同じです。
「見えない・見えにくい」といった悩みを抱えた人たちのための学校であることには変わりありません。この学校の校長として赴任して2年目が終わろうとしています。
本校で学ぶ幼児児童生徒はわずか32名です。年齢層は5才の幼稚部のかわいい子供から、あんまマッサージ指圧、針灸の資格取得を目的とした専攻科・理療科に学ぶ中途失明の大人まで様々です。最高齢の生徒は、私とあまり変わらない年齢です。
本校の最も良き点は、多様な生徒達が同じ場で日常を過ごしていることです。子供達は視覚障害者の先輩として社会経験豊かな上級生を手本にし、大人の生徒は子供達のがんばりに自らを叱咤しているのです。

私自身も視覚障害者の先輩としては情けない姿は見せられません。手本とまではいかないまでも反面教師にはならないように気をつけています。
そんな私の現在の姿とこれまでの歩みを何回かに分けて紹介させていただきます。

私は全国でも珍しい全盲の校長ということで、どんな風に仕事をこなしているのかということをよく聞かれます。 校長の仕事の多くは書類決済になります。
これらの事務処理に欠かせないのがパソコンです。校長室の机の周囲には現在、3台のパソコンがあります。1台は県庁に直結した校務用のもの、あとの2台は日常の事務処理用です。
画面読み上げソフトやスキャナを使って文書を読んだり書いたりしています。本校の職員が校長に提出する書類は、点字または電子データとなっています。
他にはブレイルメモ(点字電子手帳)、ICレコーダー、プレクストーク(デイジー図書再生器)などを駆使して業務をこなしています。
私が本校の教員として就職した30年前には、このような機器を利用して視覚障害者が事務処理をすることなど想像もできませんでした。
普通文字の文書は誰かに代筆・代読してもらうしかありません。メモも点字板を使って手作業で書いていました。
今は、家内制手工業から一挙に宇宙ステーションで作業をしているような気分です。

写真:吉松校長のデスクワーク風景

プロフィール

吉松 政春/よしまつ まさはる

昭和29年 福岡県生まれ。
福岡市内の高校在学中に眼病のため失明。
昭和48年 福岡県立福岡盲学校高等部に入学。
昭和53年 福岡盲学校専攻科理療科卒業。
昭和57年 筑波大学理療科教員養成施設卒業。
昭和57年 県立北九州盲学校に理療科教諭として勤務。
平成15年 県立福岡高等盲学校に教頭として勤務。
平成21年 県立北九州盲学校に校長として勤務。
平成22年より学校名が北九州盲学校から北九州視覚特別支援学校と変更になった。

福岡県北九州市在住。
北九州市内の視覚障害者団体の役員、点訳講座の講師、北九州市身体障害者相談員等の活動も行っている。


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 Re: 1.全盲の校長として
shj 投稿日時:2011年2月14日 10時54分
お客様
コメントありがとうございます。

いろいろなところで、努力や工夫をされている方がいらっしゃると率直に思います。

連載コラム(全4回予定)ですので、次回もぜひ、ご覧ください。
またご感想いただけますと幸いです。
 Re: 1.全盲の校長として
ゲスト 投稿日時:2011年2月11日 15時50分
通常知ることの出来ない学校の様子、興味深く拝読いたしました。
校長先生が生徒の前で凛とした姿を見せようと心がけていらっしゃることに尊敬します。
生徒たちにとっては校長先生とは最も身近な責任ある立場の社会人ですから。
5歳の子どももいるのが驚きでした。クラブ活動や給食、文化祭運動会修学旅行などの大きな行事の様子などもっと知りたいので、また教えてください。

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