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「ゆうゆうゆう」は、NTTが障がい者の雇用促進を目的に設立した「NTTクラルティ株式会社」によって運営されています。

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1.障がい者への調理指導を行うようになったきっかけ

2012年6月12日掲載

私は大学専攻科を終了後、特殊学校(現特別支援学校)の教師となりました。
退職までの8年間勤務した山梨県立盲学校の教え子で、15年ほど前に亡くなったU子さんのことは今でもよく思い出します。

U子さんは全盲の生徒で、学校の成績は優秀で、クラスの活動も中心になって皆をひっぱっていくような明るい生徒でした。中学部を卒業後、筑波大学附属盲学校(現筑波大学附属視覚特別支援学校)に進学しましたが、高等部入学直後に病気が再発してしまい、山梨へ戻ってきました。
料理が好きなU子さんは、「近ごろIHクッキングヒーターが手ごろな価格で買えるようになった。これなら全盲の私でも安心して料理ができる!!」と、IHの登場に喜んでいました。

ちょうどそのころ、私も知り合いから東京電力さんのIH料理教室の講師を依頼されていたので、「じゃあ、私がまずIHをマスターして、U子さんが安心して料理が作れるようにレシピも工夫するね」と、話していました。
当時、IHはそれほど普及していなかったので、手探り状態でしたが、「これなら障がいのある人でも安心して料理ができる」と手ごたえは感じていました。

ところが、私が初めてIHだけで料理教室を行った日の夜、U子さんが亡くなったという電話がありました。とうとうU子さんにIHを使って料理を作ってもらうことはできませんでした。
何だか私は教え子のU子さんに大きな宿題を出されたような気がしました。もっと早く、ひとりでも多くの人に安心して料理が作れるようにしなければならない、と、その時強く思いました。
これが私がIHを使って障がいのある方に料理を指導するきっかけとなったできごとです。

実際に障がいのある方に料理を指導してみると、さまざまな問題点も見えてきました。
調理道具や器具を工夫したり、わかりやすくて作りやすいレシピを考える…などなど、まだまだ課題は多いのですが、一つ一つ解決できるよう、努力していきます。

写真:盲学校料理教室の模様

プロフィール

写真:奥秋先生

奥秋 曜子/おくあき ようこ
山梨県甲府市生まれ。
地元山梨にて教職に就いた後、料理の道へ。
自宅と甲府市内の2箇所で料理教室を開催するほか、市町村・県立学校などの講師も務め、NHK文化センターの料理教室の講師でもある。
キッチンメーカーやハウスメーカーの講師としても各地で講演活動を行っている。
教員時代の経験を生かし、障がい者や高齢者を対象とした料理教室も随時、開催している。
IAUD(注)の個人会員でもあり、ユニバーサルデザインの視点から料理を教えている。
第3回キッズデザイン賞受賞。
テレビ・ラジオ番組、CMへの出演も多く、新聞や専門誌への執筆も多数。
イベントの料理プロデュースをはじめ、キッチン用品の開発も手掛ける。

(注)
国際ユニヴァーサルデザイン協議会(IAUD)は、ユニヴァーサルデザインのさらなる普及 と実現を目指し、生活者との対話を軸に研究開発事業を推進する活動体。


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