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見えなくなっても仕事を続けるために 1/5

2005年9月20日掲載

「中途視覚障害者の復職を考える会(タートルの会)」の会長で、人生半ばで視力を失った方々の「働き続けたい」という希望を、ご自分の経験から後押しする下堂薗(しもどうぞの)保さんにお話を伺いました。

職場復帰の実績から、正式な会へ

写真:談笑する下堂薗さん

聞き手:

まず初めに、タートルの会について、簡単にご紹介いただけますか?

下堂薗:

正式名称は「中途視覚障害者の復職を考える会」というのですが、長いので『タートルの会』と呼んでいます。この会は、人生の半ばで視力を失ってしまった中途視覚障害者が安心して働けるように、同じ仲間が情報を交換し合い、定年まで働き続けるための意見交換会の場として発足しました。 最初は、私を含め国家公務員3人で始めたんですが、それぞれが知り合いに声をかけ、7人で「国家公務員事務職の会」というのを1991年に立ち上げました。 メンバー全員が国家公務員で、当時の厚生省・労働省・法務省・最高裁・運輸省の5省で働いていました。

聞き手:

その当時はインターネットもない時代ですよね。どうやって知り合われたのですか?

下堂薗:

「うちの職場にこんな人がいるよ」というように、口コミで知り合いました。もう14年ぐらい前のことです。

聞き手:

集まられた方々は、視覚に障害がありながらすでに働き続けていらしたのですね?

下堂薗:

そうです。中でも弱視の人が多く、見え方も人それぞれ違いました。その当時の私の視力はルーペを使えば文字を見ることができる状態でしたが、「ルーペでも見づらくて疲れる」という人もいれば、「マスの中に文字が書けない」という人や、「読むときに文章の行がずれる」という人もいました。 また「職場で仲間外れになった」とか「職場でうまくやっていくにはどうしたらいいんだ」とか、それぞれが悩みやアイディアを持ち寄って、情報交換をはじめました。

写真:めがねを外して笑っている下堂薗さん

聞き手:

最初は情報交換をする場だったのですね。そして会を正式に発足されたのですか?

下堂薗:

いや、その状態が4年間続いたんです。その間に徐々にメンバーも増え、4年間で70人ぐらいになっていたのではないかと思います。

そのころ、中途で視覚障害になった旧厚生省の方が、3年間の休職期間が過ぎようとしている状況の中、本人は辞めたくないのに役所の方からは辞めてくれと強くせまってくるという切実な話が舞い込んできたんです。 会では、なんとかこの方の職場復帰を応援できないかという話になり、職場復帰についていろいろ検討した結果、最終的には、人事当局にこの方の職場復帰のことを新聞発表する予定であるということを伝えたうえで、実際に新聞に取り上げてもらいました。このことは大変大きな効果があり、彼の仕事ぶりを人事担当官に見てもらったり、自分たちの体験談を話したりして、理解してもらえるように働きかけもしました。 そして、休職期間が終了する3月末ぎりぎりに復職が実現したんです。

そのことがきっかけとなって、民間企業で働いている中途視覚障害の方々も、「自分も困っている」と入会してくるようになりました。 また単なる自主的な集まりである会が一人の方を復職させた実績は大きいと、「点字毎日」等のマスコミに取り上げられる等、「国家公務員事務職の会」も転換期を迎えていました。そのような中、いつまでも非公式な活動をしていても仕方ないという意見や、国家公務員という名前もそぐわなくなってきたこともあり、1995年に「中途視覚障害者の復職を考える会(タートルの会)」を旗揚げすることになりました。


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