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「ゆうゆうゆう」は、NTTが障がい者の雇用促進を目的に設立した「NTTクラルティ株式会社」によって運営されています。

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福祉起業家を100人育て、障害者雇用のすそ野を広げたい 2/3

「できる仕事」より「活き活きと働ける仕事」へ

写真:インタビュアとの会話風景

聞き手:

それでも設立しようという強い思いをお持ちだったのですね。

大塚:

おっちょこちょいだったんでしょうね。でもおかしいことはおかしいと思いました。もし自分が障害者となったとき、自分の子どもが障害をもったとき、それが理由で選択肢が少ないことはいやだと思いました。「重度の知的障害だから卒業後は福祉作業所」などと特別支援学校の先生や親御さんが決めてしまうこともおかしいと思いました。
生まれてきた以上、自分の人生は自分で決めていきたい。自分の可能性を他人に決められたくない。そう思ったのです。

聞き手:

設立について小倉さんは何かおっしゃいましたか?

大塚:

「利用者(障害者)に高い工賃(賃金)を払える作業所を作っていきたい」と言ったら「がんばりなさい」と言ってくださると思っていたのです。ところが「みみっちぃことはやめなさい」と言われました。「何で?」と聞くと、「一番いいのは企業就労だ。これからの時代はベンチャーだ。会社を作って、障害者を雇用して月給10万円払える社長さんを作った方が早いよね」ということだったのです。障害者の雇用について考える際に、それがたとえ小さな会社であっても、障害者を雇用して一緒に仕事をしたいと考える社長を育てる方が今日的だと言いたかったのだと思います。そのアイデアも含めて会社名を「福祉ベンチャーパートナーズ」としてスタートしました。

写真:動作をつける大塚さん

聞き手:

それで、福祉起業家の支援もはじめたのですね。どのようなサービスをされているのですか?

大塚:

「経営コンサルティング」「教育研修」「情報提供」などを事業として行っています。具体的には、福祉起業家の支援活動やセミナーなどを開いています。
「自分で働く場を作ることによって、世の中を変えていこう」というメッセージをインターネットなどを通して情報発信していると、「私もそう思っていました」と言う人が集まってきます。たとえばそうした人たちとビールを飲みながらのアットホームな勉強会を開いて情報交換などもしています。他に、調布市でたい焼き屋を1店舗直営しています。そこでは、知的や精神の障害のある人が、地域の人たちと働いています。

聞き手:

活動されていて、どんな方が相談にいらっしゃるのでしょうか。

大塚:

いろんな方がいますよ。たとえば、「自閉症の子供が輝ける仕事は何か教えてほしい」とか「子供は重度障害なのですが、就ける職はありますか?」と訊ねて来る方もいます。そうしたときに、私は正直に「分かりません」と答えて怒られる場合もあります。

大事なのは、重度障害者にもできる仕事、というのではなく、まずビジネスとして採算のとれる仕事を創り、その中でそれぞれ得意なことをやればいいという発想です。
たとえば、たい焼き屋の場合ですと、障害のある店員がたい焼きを綺麗に焼くのが得意だったり、逆にスピードが求められるときは店長しかできなかったりもします。障害の有無に関係なく、お互いの得手不得手を支えあって働いているということでは、どこにでもある職場風景となんら変わりはないはずです。そこで、お客様から「おいしかったよ!」と声をかけられることでやりがいにも繋がっています。

聞き手:

大塚さん自身は、支援をされていてやりがいを感じ、うれしかったことはありますか?

大塚:

やはり、福祉起業家経営塾に参加された受講生が自分の夢を叶えたときでしょうか。最初は「私でも障害者を雇用することができるだろうか」と不安な面持ちだった方が、こつこつ努力を重ねて開業されたときは何よりもうれしいですね。
「良かったなあ」と思うし、障害者に限らず、そこで働く従業員たちの笑顔が見られたら、これにまさるものはありません。

聞き手:

そうですよね。相談や講座に参加された方の受講後の反応はいかがでしょうか。

大塚:

「自分の子供が幸せになるために」という思いで来られた方が、「自分の子供だけを雇っていては社会は変わっていかないんだ」ということに気づかれるんですね。そして、障害者を雇用する会社は作るけれど、もし自分の子供が「親とは働きたくない」とか「他の仕事をやりたい」と言ったら、その思いを尊重して雇用しないという方もいました。
でも、ご自分で障害者を雇用する会社を立ち上げて2、3人雇うことで、少しずつ社会における障害者雇用が進んで、ご自分のお子さんもいずれ他の会社に雇ってもらえるような社会になればいい。講座の後にそんなことをおっしゃっていただけると大変うれしいです。


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