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日本発信で世界へ、新しい障害者スポーツから広がるもの

2011年1月18日掲載

今回は、フリークライミング普及活動を行っているNPO法人モンキーマジック代表の小林幸一郎さんから、第1回視覚障害者クライミング世界選手権を終えての感想をいただきました。 大会への思いや、今後の展望などをお伝えします。

第1回視覚障害者クライミング世界選手権

昨年12月4・5日に千葉県習志野市東部体育館内クライミングウォールにて、IFSC(international Federation Sports Climbing = 国際スポーツクライミング連盟)と日本山岳協会の主催による「第1回視覚障害者クライミング世界選手権」が開催された。

大会は、日本、ロシア、イタリア、スペイン、マレーシアの世界5カ国から26人の選手が参加、会場には2日間合わせて500名を超える観衆が来場し用意した椅子が足りなくなるほどだった。
主催者のIFSCからも会長、副会長が、それぞれイタリア、ロシアから来日。
さらに数多くのマスメディアも取材に訪れテレビ、新聞などへの報道もされ、想像を超える大きな盛り上がりだった。

大会では視覚障害者に加えて、片足欠損など肢体不自由者のカテゴリーも設けられ、それぞれが熱い登りを見せた。
クライミング競技会の世界の主流はスピードではなく、誰がより高く登れるのかを競うものだ。

世界選手権開催を目指して

事の始まりは2009年初夏、日本山岳協会理事を前に私は「いつか視覚障害者クライミング世界選手権を行いたい」と漏らしたことがきっかけだった。
日本国内では2008年から視覚障害者クライミング日本選手権も始まり、また障害者スポーツの国際学会でも、アジア、欧米、南米などで20年ほど前から視覚障害者によるこのスポーツへの取り組みが報告されていたことを知った。
世界に散在するこのスポーツ活動に取り組む者の目標となり、また人々をつなげる事のできる場所を作るべきではないか、その発信ができるのは既に知見を持つ日本ではないだろうか、と考えていた。
そして、私どもNPO法人モンキーマジック全面協力にて話は急速に動き始めることとなった。

私にはもう一つ、今大会主催者であるIFSCが2006年から開催している“パラクライミング”という障害者クライミングのシリーズ戦へ一石投じたいという思いがあった。
私はこの大会に2回出場し、2006年ロシア大会優勝、2010年イタリア大会2位となったが、競技会としてはまだまだ不十分だと感じている。
そこで、私たちが持っている知識や経験を活かし、まずは視覚障害に限定し新しい障害者スポーツ競技として確立することを目指した。

フリークライミング普及活動を通して伝えたいこと

来場してもらいたい方は、「クライミングを知らない人」「障害者を知らない人」だ。どうしたら大会を楽しめ、またたくさんの刺激を受けて帰ってもらえるかの仕掛け作りは欠かせなかった。
会場内にはクライミング競技についての説明と、視覚障害って何?と言った解説コーナーなども設けた。
様々なサイン計画には専門的なデザイナーが関わることで、障害者大会ならではのユニバーサルデザインへの配慮が見られ多くの来場者へ気づきのきっかけを与える場となった。

もちろん成果のみならず、たくさんの課題や改善点も残された。 しかし、いずれの結果も第1回大会を実施したからこそ得られた基調なものばかりだ。
この先5年、10年という時間が過ぎた時「最初はあんなに小さくて荒削りな大会だったのに」と人々が口にするように今大会の結果を活かし大会を育てることに関わり続けて行きたい。
初めて開催した世界大会に関われたことは、人生の中でも二度三度とはないだろう。この経験を過去のものとしないようにして行きたい。
大会は多くの人が目指す目標となるべきもの、そして教室や体験会などは始めてみたい人々へのきっかけをつくるもの。
これからも様々な方を対象としたこのスポーツ「フリークライミング」の普及に努めて行きたい。

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