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「ゆうゆうゆう」は、NTTが障がい者の雇用促進を目的に設立した「NTTクラルティ株式会社」によって運営されています。

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1.目が見えなくても映画が観たい!

2005年4月1日掲載

シティ・ライツは、目の不自由な方々と共に映画鑑賞を楽しむことのできる環境づくりに取り組んでいるボランティア団体です。設立は2001年4月。たまたま知り合った視覚障害者の方の「映画を観たい」という要望を知り、驚いたと共にカルチャーショックを受けたのがきっかけとなりました。それまで私は、ボランティアとは無縁でした。しかし、その当時、私は映画館で働いていたので、素晴らしい映画を何本も観ることのできる環境にありました。そして、人生に悩み、塞ぎこんでいた自分の心を癒してくれていたのが他ならぬ映画でした。だから「映画を観たい」と思っているのにも関わらず、目が見えないというだけで、映画を味わうことができない視覚障害者の人たちがいることを知って、何とかならないだろうか?と思ったのです。そして、いろいろ調べてみたところ、アメリカでは100館以上の映画館に、視覚障害者が場面解説(音声ガイド)を聴くためのヘッドフォン設備があり、公開と同時に最新映画を鑑賞しているという事実を知りました。それなのに、日本では、そのような映画館は全くなかったのです。そこで私は思いました。「無いなら自分たちで創るしかない!」と。それが、この活動をはじめたきっかけです。

しかし、見せることに重きをおいて作られている映画を、目の見えない人に、言葉で説明するというのは、そう生半可なことではありません。最初は、視覚障害者に映画の場面情報を伝えるための、「音声ガイド」の研究から始めました。「音声ガイド」とは、セリフの合間や場面転換の隙間に挿入する場面説明のことで、時や場所、人物の服装や動き、表情、情景描写などを説明する、テレビドラマの副音声に似たものです。

といっても、イメージがつきにくいかもしれませんので、一つ例をあげます。 「風と共に去りぬ」前編の有名なラストシーン。「音声ガイド」が入るとこうなります。

音声ガイド:

地面に崩れ伏し、すすり泣いていたスカーレット、
やがて両手をついてゆっくりと体を起こすと、決然とした態度で立ち上がる。
敗北者として悲嘆に暮れていた先ほどまでのスカーレット・オハラの姿は、
もうそこにはない。スカーレット、天を仰ぎ、右腕を高く突き上げる。

スカーレット:

神よ ごらんください。私は負けません!
この苦難を生き抜き、二度と飢えはしません
家族の誰1人も!たとえ盗みをし、人を殺しても!
神よ 誓います。二度と飢えに泣きません!

音声ガイド:

固い決意を胸に、荒廃した畑にスカーレットが1人たたずむ。
明るさを増してきた茜色の空が、新たな日の到来を予感させる中、
しっかりとタラの大地に立つスカーレットの姿が、シルエットを描いて
次第次第に小さくなっていく。

「目の見えない人が、映画なんか観たいと思うわけがない。楽しめるわけがない。」そう思っている人がほとんどだと思います。私もはじめはそうでした。
でも、このような「音声ガイド」を、映画のセリフや音、音楽と連動しながら聴くことができたら、映像が見えなくても、映画を想像しながら楽しむことができるかもしれない・・・と、思いませんか?

もちろん、音声ガイドで、映像を100%、見えている人と同じように伝えることはできません。でも、100%できないからといって、0%にすることはないと思います。

「人生は意味じゃない、願望だ。」と、チャップリンは言いました。シティ・ライツという団体名は、チャップリンの映画「街の灯」の原題「City Lights」からとりました。

「映画を観たい」という気持ち、「一緒に観たい」という気持ちが、「映画音声ガイド」を作る原動力となっているのです。

プロフィール

写真:平塚さん

平塚 千穂子/ひらつか ちほこ
1972年9月19日 東京生まれ
City Lights代表
バリアフリー映画鑑賞推進団体 City Lights
目の不自由な方々と共に、映画鑑賞を楽しむことのできる環境づくりを目的に、2001年4月設立

活動内容:
映画音声ガイドの制作/音声ガイド付き映画鑑賞会の開催/映画関連情報の提供/その他、音声ガイド普及推進活動
団体URL: 新規ウィンドウを開きます
http://www.citylights01.org/

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