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4.緑の指をあなたにも

2008年7月29日掲載

大自然も良いが、日本には小さい鉢にギュッと宇宙を閉じ込めたものがある。盆栽は自然の中の一部を切り取ったもので、凝縮した自然だ。

外に出られない人も味わえるバリアフリーな自然が盆栽。このようなものを考えた日本人って素晴らしい。…今回は園芸の楽しみを伝えたい。

私は以前に特別養護老人ホームに勤めた経験がある。ホームで入居者が花の世話をすると、表情が豊かになり、生き生きと変わってくる人がいて、目をみはる事があった。土や植物の持つ癒しの力は、心身が弱っている人を健康にする働きがあるのではないだろうか。

年を取っても、人は何かにかかわり続けたいという思いがある。お年寄りは世話をしてもらうだけでは生きていけない。世話をする対象も必要なのだ。

花作りは想像力の延長でもある。見えない根もこれから咲く花も想像。高度な思考力を要する部分もあるが、反面、手が動くままに枯れた葉や花を摘み取るだけでも植物の世話になる。個々の体力や個性に合わせて応用がきくのも園芸のよさである。

北国は陽の光が淡いので、紫や青の花がよく映える。エゾエンゴサクの淡い青、デルフィニュームの繊細なフリルの花びら。それらは陽だまりの中で妖精のようだ。こういった配色を考えるのも花作りの面白さのひとつだ。

日陰には暗がりを明るくするライトなグリーンを植えてみたい。花は枯れるとそれまでだが、葉ならば楽しめる期間が長い。

目に障害がある人は、香りのよいものを植えて楽しもう。モッコウバラ、金木犀、百合、各種ハーブ類。特に触れると香るハーブは年中楽しめる。中にはカレープランツというユニークなものもあって、これを植えると風が吹くとカレーの香りが漂ってくる。

花壇の手入れは辛いと言う方は花壇を高くしてみて欲しい。車椅子ならば手が届く位置。手入れがしやすいのだ。腰が痛いという人でも石やブロック・レンガを積んで土を盛り、少しでも花壇を高くすれば苦痛は減る。

手入れなんて面倒!という方は鉢に多肉植物の寄せ植えを。水遣りの心配が減るし、過酷な環境に強い。

障害を持っている上での日々のストレスは、帰宅後の土いじりで解消しよう。手をかければそれに応えて次々に花開き、疲れて帰ってくる人を魅惑の香りで迎えてくれるのだ。この香りはどんな香水よりも芳しい(かんばしい)!

そういえば「秘密の花園」という本も園芸を通じて健康になり、心身が成長していく物語だ。ガーデニングの効用は、国や人種・年齢を問わないようだ。

ネコの額でも、窓辺の一鉢でもかまわない。心疲れている人がいたら、どうぞ植物と関わりを持って欲しい。緑の香りを嗅ぎ、五感を刺激し、心に健康を取り戻そうではないか。

写真:紫色のカタクリの花が2輪

写真は松井さんご本人の撮影によるものです。他にも投稿コーナーでご紹介しています!
松井朋子さんからの写真集


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