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4.言葉に境界はない

2014年4月15日掲載

 今わたしは名刺に「詩人 作詞家」と記している。この二つ形になっている作品が多いので便宜上そうしているのだけど、短歌結社にももう長いこと所属しているし、初めての絵本も作ったし、お声をかけていただけばエッセーやコラムも書く。そしてこれは限界を感じて止めてしまったけれど、学生時代は小説も書いて友人何人かと同人誌も作っていた。つまりジャンルを問わず表現することが無性に好きなのである。

 幼い頃からわたしにとっての文字はまず点字だった。点字が表音文字であることを承知した上で、一緒に住んでいた祖父が漢字や平仮名片仮名についても丁寧に教えてくれた。「日本語はこの三つでできてるんだから全部分かってないとな」、それが祖父の口癖だった。自分自身は見ることはなくてもこんな形の文字なのだということを承知しておかないと、豊かに暮らすことはできないと繰り返し言っていた。子どもの頃から直接は使っていない漢字に関心があったことが物を書くことにつながっていったのだと思う。

 《詩とメルヘン》に投稿し始めた頃からまずは点字で書く。投稿する形は片仮名タイプライターから平仮名タイプライターへ、つまり最初の頃は漢字仮名交じり文が書けなかったのである。編集部が直してくれた原稿を家族に見てもらって手直しをする、そんな感じだった。他人の手を煩わせないで書けるようになったのは、パソコンの普及と音声ソフトの獲得だった。もちろん音で確かめるだけでは、誤字や脱字、レイアウトのバランスの悪さを全て解消できるわけではないけれど、タイプライターでひと文字ひと文字打っていた頃からは考えられないところまで来た気がする。

写真:講演会の様子

 一つの分野のスペシャリストはそれだけでとても素敵なことだと思う。でも幾つものジャンルの素晴らしさを知って、一つに絞りきれないわたしのような存在があってもいいのではないかしら?去年絵本を出した頃からわたし自身の表現した物を幾つか組み合わせた朗読会を何回か行った。影響を受けた詩や短歌も少しは取り交ぜたけれど、基本的には〔わたし〕をいろいろな切り口で聴いていただいた。こうしてみるとわたしって多面体なんだなあと改めて実感する。文字で読む深みとはまた違う、声に出して表現する世界を味わっていただくのも大きな感動がある。

また「絵本の読み聞かせ講座」というのをカルチャーセンターで担当させていただけたのも新しい世界だった。  言葉に境界はない!わたしの紡いだ言葉たちをこれからもいろいろな方に聞いていただけたら嬉しい!自分だけの抽斗を増やして、言葉を紡ぎつづけていきたい!

イラスト:女性が案内のポーズをしている所

エリ作 ・ やまぞえみよ画の「食育とバリアフリーの《絵本りんご》」
(定価1260円 用美社 刊 ISBN 978-4-946436-73-4)
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